WOC08へ向けて
昨年の全日本選手権からこれまでの1年間は自分なりに計画を立て、ときにはその計画を再考したりしながらトレーニングを行ってきた。トレーニングの詳細についてはトレーニングブログに譲って、過去1年間におけるターゲットレースでのパフォーマンスの分析と、今後の3ヶ月間のトレーニング計画を示す。
1.過去1年間の目標大会におけるパフォーマンス
(1)チェコミーティング(2007年10月)
■目標(A最高、B妥当、C最低、RUN走力(3,000m))と結果
A:トップ比 115%以内
B:トップ比 120%以内
C:トップ比 125%以内
RUN:9分45秒以内
B:トップ比 120%以内
C:トップ比 125%以内
RUN:9分45秒以内
結果:ミドル(6000m、↑280m)トップ39:33(6.5km/h)に対して51:47(8.5km/h)[130%]⇒ミスを除いてクリア
ロング(10000m、↑305m)トップ60:31(6.0km/h)に対して77:45(7.7km/h)[128%]⇒ミスを除いてクリア
10分05秒(3000mタイムトライアル)
ロング(10000m、↑305m)トップ60:31(6.0km/h)に対して77:45(7.7km/h)[128%]⇒ミスを除いてクリア
10分05秒(3000mタイムトライアル)
明らかなミスを差し引くとミドルでは48分程度(8.0km/h)[123%]、ロングでは72分程度(7.2km/h)[120%]。ミドルはトップ比120%(7.5km/h)を切る程度、ロングはトップ比115%(7.0km/h)を切る程度が予選通過のラインになるのではないだろうか。(4/18現在*後ほどディスカッションにより変更する可能性あり)
■差を顕著に感じた部分
- 道走りでのギアチェンジ(一気に早くなる)
- くだりでの思い切りの良さ(多少地面が荒れていようが、横枝が飛び出していようがガンガン下る。めちゃくちゃ速い!)
- コントロールに入る手前での地図読み(スピードをキープしてしっかり地図を読んでいる)
単純なスピード(トラックのスピード)+オリエンテーリングスピードの改善の必要性。オリエンテーリングスピードはリレートレーニングなどを数多く行い身体で身に付けなければならない。足場の悪い斜面を高速で躊躇無く走る技術は筋力も必要。コントロールの設置場所は非常に意地悪でスピードの緩急を意識しなければ小さなミスをたくさんしてしまう。この部分は日本ではなかなか改善が難しいかもしれないが、テラインを選んで練習すれば可能だと思われる。
(2)全日本選手権(2008年3月)
■目標(A最高、B妥当、C最低、RUN走力(3,000m))と結果
A:トップ比 100%以内
B:トップ比 105%以内
C:トップ比 110%以内
RUN:10分00秒以内
B:トップ比 105%以内
C:トップ比 110%以内
RUN:10分00秒以内
結果:89分に対して91分(102%)⇒クリア
9分57秒(3000mタイムトライアル)⇒クリア
9分57秒(3000mタイムトライアル)⇒クリア
2.現状評価と対策
■体力面
- 持久力:基礎的な持久力は高い。スピードを伴った持久力は30分程度か。
⇒引き続き定期的に長い時間のトレーニングを入れる。強度は低くてかまわない。月1程度行えればOK。 - スピード:単純なスピードは遅い。3000mのタイムでは9分30秒を指標とするが、切れなくともOK。改善点。
⇒スピードトレーニングと坂ダッシュで心臓への負荷、筋肉への負荷を与える。週1で行う。 - 登坂力:特に問題なし。
⇒OLの練習、坂ダッシュの練習を行う。 - 敏捷性:足場の悪い場面、方向をすばやく変えなければならない局面で難あり。改善点。
⇒OLの練習、動き作りのドリル等で改善を促す。 - 不整地での走力:スピード、敏捷性を上げることで改善する可能性大きくあり。
⇒OLの練習で改善。体幹の筋力が重要になるので、最低週1の筋力トレーニングを行う。堀江式を合宿で行う。
■技術面
- 基本的なスキル:ナビゲーションの基本的なスキルはOK
⇒定期的に低負荷のOLは行い、ナビゲーションスキルを確認する。プランニング、歩測、サムリーディング、ヘッドアップ、コンパスワークを意識する。 - スピードOLのスキル:読図のスキルに改善点あり。視力の改善(コンタクト)。
⇒合宿での大きな改善点。集団で意識して行う。(キロ当たり7分が目安) - 精密なOLのスキル:読図のスキル。現地対応のスキル。精密なOLの練習機会を増やす。
⇒合宿での大きな改善点。特にコントロール周りで詳細に地図を読まなければならないようなコンセプトのコースを組んでもらい改善を促す。ルーチンを確立する。
3.目標設定
■目標(A最高、B妥当、C最低、RUN走力(3,000m))と結果
A:トップ比 115%以内 ミドル予選通過+決勝30位
B:トップ比 117%以内 ミドル予選通過+決勝35位
C:トップ比 120%以内 ミドル予選通過+決勝40位
RUN:9分30秒
B:トップ比 117%以内 ミドル予選通過+決勝35位
C:トップ比 120%以内 ミドル予選通過+決勝40位
RUN:9分30秒
ミドル予選通過に関してはキロ当たり7分〜7.5分のレースが目標(もちろんコースによる)
4.今後3ヶ月間のトレーニング計画 (2005年世界選手権報告書を参考に作成)
7月までのトレーニング計画は以下の期間から構成
- (1)回復期(4/14〜4/27):疲労からの回復、リラックスしたトレーニング
- (2)鍛錬期(4/28〜5/11):OLなどの量を増やしたトレーニングを行う
- (3)調整期(5/12〜6/1):量は維持するが、OLはだらだらやらない
- (4)レース期(6/2〜6/22):テーパリングを行い結果を出す
- (5)鍛錬期(6/23〜6/29):多くトレーニングを行うがハードなトレーニングは減らす
- (6)調整期+レース期(6/30〜7/13):テーパリング
- (7)レース期(7/14〜7/27):レース
・各期間の補足説明
- (1)回復期:選考会での疲労を回復させ、次のトレーニング期間に対するモチベーションを上げる。元気があれば、トレーニング開始を前倒ししてもよい。疲れを感じるときには、無理してトレーニングを行ってはならない。
- (2)鍛錬期:合宿を通してオリエンテーリングの経験を増やす。トレーニング強度にはこだわらないが、高強度の多くのトレーニングをこなすことはしない。基本技術の確認と筋力の改善を目的とする。
- (3)調整期:ナショナルチームの合宿を通して、質の高いオリエンテーリングのトレーニングを多く行う。スピードのあるオリエンテーリング、精密なオリエンテーリングの獲得を目標とする。オリエンテーリングのトレーニングはだらだらと行うことを避け、集中した高負荷の練習を行う。
- (4)レース期:第一のレース期として、東大大会(ロング)、駒ヶ根(スプリント、ロング)をテストレースとして活用する。オリエンテーリング技術面でのトレーニング成果を確認することを目標とする。疲れていると感じるならば、トレーニングを行ってはならない。もし、トレーニングを行いたい場合には、非常に短い時間のトレーニングもしくは非常に低負荷のトレーニングを行う。
- (5)鍛錬期:多くのトレーニングを行うが、ハードなトレーニングは徐々に減らす。さくらんぼ大会などがあるので、高強度のトレーニングが想定されるが、自分の実力を向上させるためのトレーニングはさくらんぼ大会を最後にする。
- (6)調整期+レース期:以降は実力向上のためのトレーニングは行わない。練習は確認作業と位置づける。リラックスのトレーニングは行っても良い。
- (7)レース期:トレーニングの成果を確認する。リラックスして競技会に望む。
その他
- 疲労へのマネジメントをしっかり行う。
- 自分のことばかり考えない。周りを良く見る。
- おそらく最後になるであろう、世界選手権への準備を楽しむ!
