(1) 参加の動機
チーム阿闍梨に所属していながら今まで、アドベンチャーレースに参加したのは足柄アドベンチャーレースだけだった。夏には世界選手権の準備があるし、秋にはオリエンテーリングのレースがメインになるので参加するチャンスがなかったということだと思う。幸いにして今年は世界選手権には行かないし、秋以降のレースに向けて夏は鍛錬期と割り切っていたので、楽しみながら長時間動きたいなという思いも参加の動機だった。
(2) 事前準備
安曇野といえば、ナイトナビゲーションと笹薮。過去のあじゃりメンバーのレポートを読んでも、ナビゲーションメインのアドベンチャーレースだという印象を受けた。しかも、今回はエアガンを使ったシューティングセクションもあるらしい。レースに対するイメージが全くないまま、とりあえず参加するということだけが決まり6月を迎えた。
6月半ばに入って、MTB-Oの日本代表経験もある(それも、日本人最高位の成績を持つ!)動物さんがメンバーに加わることになった。顔合わせもかねて一緒に山に走りに行こうという話しもあったが、時間がなかなか合わず結局顔合わせは7月になった。
7月8日に初めて3人のメンバーが顔を合わせた。場所は西国分寺のランナウトというクライミングジム。練習も兼ねた顔合わせで自己紹介などを行い、体を動かした。(なおこのときの経験は当日の沢登りで非常に役に立った)その後、近くのサイゼリアでミーティングを行う。ミーティングと言っても、私と伊藤さんは安曇野アドベンチャーレースの雰囲気が全くわからないので、とりあえず持ち物確認といったことしか行えなかった。HPにある持ち物リストと照らし合わせながら、今後購入しなければならないものなどを確認した。安曇野全域の地図を見たのもこのとき初めてだった。印象は「広い!」のひとこと。伊藤さんと自分は不安を感じずにはおれなかった。一度も経験していないものに対しては、どんなことにも非常に不安を覚えるものだ。なぜなら、それに対してイメージが全く出来ないからだ。イメージが出来なければ、心の準備も出来ない。それが不安を加速させているのだと思う。オリエンテーリングにおいても全くそのことが言えるなあ。
次の日から、足りない装備を買い足した。 買ったもの:ロック付カラビナ(2つ)、スリング(2本)、セーム(体拭く用)、電池(ライト用)、レスキューシート。
(3) 前日移動
台風が近づいているということで、多少コースの縮小とスタート時間の変更があるということが直前に伝えられた。われわれのチームは当初、当日に会場入りする予定だったが結局前日に会場入りして会場にキャンプすることにした(伊藤さんと私)。21時半に入間駅で待ち合わせて、MTBが2台積んである後部座席にたくさんの荷物を積み込み、安曇野へ向かった。途中若干の雨はあったものの、新しく出来た圏央道のおかげで約3時間で会場のキャンプ場に着くことが出来た。
(4) レース1日目
朝起きると、若干雨は降っているものの、台風の天候ではない。周りには昨日はなかった車が沢山集まっていた。いよいよアドベンチャーレーサーが集まってきているわけだ。主催者から「スタート9時半に早めます」という連絡が入ったので(当初は10時だった)、その旨、田島さんと動物さんに電話で伝えた。アドベンチャーレースの会場はオリエンテーリングの会場とは雰囲気がぜんぜん違う。まず、参加者の車が大きい!その中にMTBやらキャンプ用品やらいろいろな機材を沢山積んでいるわけだ。屋外にいることが本当に楽しそうだし、何より外で遊ぶことが好きなんだろうなあと感じた。オリエンティアはレースで山を使うけれども、泊まるところはちゃんとした宿を確保することが多い。こういったところにも違いが如術に現れていて面白い。動物さんも言っていたけれども、アドベンチャーレースって言うのは山をいかに楽しむか、山でいかに安全に遊ぶかっていう競技なのかもしれない。そう考えると、片岡さん(大学の先輩)が「アドベンチャーレーサーの人はオリエンティアのこともったいないって思っているよ」といったことの意味をようやく理解できた気がする。
そんなこんなで、動物さんも到着し、準備を進めているとあっという間に9時になった。結局、コースは大幅に短縮され、本来ならば最後に行うステージ3の後半部分だけを行うらしい。受付では「MTBで2000m近くの場所に行っていただきます。そこまで荷物はすべて運営者が持っていきますので、まとめておいてください」といわれた。
(実はこれがあとで効いてくるのだ)。9時半になり、航空写真が配られ、その写真に記載されているチェックポイントを探す。ポイントは写真奥に描かれている雪に覆われた大きな山だとわれわれは考えた。「燕山じゃないですか?」という私の意見に、全員が賛同して場所の詳細な確定を始めた。動物さんはPCを取り出し、カシミールで画像を映し出す。「この角度からだと似てるね!」CPは有明山の中腹だと考えて出発の準備を含めた。
会場から左に進み、有明山目指してMTBで急斜面を登る。実は有明山に至るルートは登山道しかなく、車はおろかMTBでさえ登れない。本当に2000m付近までMTBで登るのかなあ。。。などと不安を覚えながら、「カシミールで見た画像とそっくりだったから大丈夫」と自分を奮い立たせて登る。
舗装道路が終わり、ダートの林道を進んでいくと、いきなり登山道がなくなって川になった。「これこそアドベンチャーレース!」勝手に興奮して、MTBを担いで進んでいく。伊藤さんはさすがにMTBを担げないので、動物さんが2台担いでもらった。3回ほど川を越えたあと、「荷物を上まで運ぶって言ってたけど、さすがにこの道に車は入れないよね」ということで、考え直すことにした。地図を開いて考えるがやっぱりよくわからない。「ここで考えても仕方ないし、他のところにいくにしても会場を通るから、一度会場に戻ろう」という動物さんの意見に賛同して、川を3回渡り直して会場に戻った。
会場に戻ると、運営者の方が「どうしたんですか?」といって来てくれた。「CPの場所に自信がなくなったから戻ってきたんです」というと、「最後のチームに場所教えちゃったんで教えますね。CPは浅川山ですよ」とのこと。そりゃそうだ、MTBで上まで上がれる林道といったらここしかない!話をよくよく聞いていなかった自分たちも悪いが、結局1時間30分も無駄に使ってしまったのが非常に残念だった。
会場を後にし早速、浅川山目指して進む。関門の時間まであと3時間。まだだいぶ時間があるように感じられたので、いろいろと世間話をしながらひたすら林道を登っていく。目的地まで約1,100mの一気のぼりだ。伊藤さんは動物さんに牽引されながら、なれないMTBで一生懸命登っている。体力はあるとはいえ、MTBで1,100mも登ったことがない私は、何とか二人のペースについていく。最初はのんびり登っていたが、頂上に近づくにつれて関門の時間に間に合わない可能性が出てきたため、若干スピードが上がった。伊藤さんも自分もいっぱいいっぱいで、何とか動物さんの牽引のおかげで関門の20分前にバイクをデポする場所にたどり着いた。
着替えを済ませ、いよいよCPに向かう。ここからは、地図が読める自分の出番だ。CP11をすぐに見つけ、先に出発したほかの何チームかに追いついた。
次の課題は「ラインオリエンテーリング」。「以下の道を完璧にトレースするとCPが現れます」という課題だった。地図を見ると道は明瞭そうだし、道をたどるだけなので簡単だと感じた。
ラインオリエンテーリングのスタートポイントまでは、現在地から数百メートル下に降りなければならない。歩測をしながら大まかな地形を捉えて、笹薮の中を進んでいく。笹薮の中はあまり苦ではなかったが、伊藤さんはずいぶん歩きにくそうだった。こういう藪の中を歩くことなんてオリエンテーリングでもめったにない。隊列は先頭が自分で伊藤さんが真ん中、最後尾が動物さんだったが自分はナビに一生懸命になりずんずん進んでしまった。気がつくと、後ろには誰もいないということが何度も何度もあり、こういったところはまだまだ余裕がないのだと思う。
女性にとって歩きにくいあの笹薮をどうすれば、早く移動させることが出来るのだろうか。牽引も考えたが、直接ロープで引くのは結構危険だと思った。他のチームはいったいどうしているのだろうか?
藪の中を下っていくと、ほどなく道が現れた。地図上だと林道に近い太さの道(2m程度)をイメージしていたのだが、結局出てきたのは登山道くらいの細い道だった。送電線との相対位置を確認しながら登山道を歩く。ここでも、後ろの2人とは差が出来てしまう。歩いていても差が出来てしまうのがもどかしい。500mくらい歩くと、大きな送電線が見えてきた。霧にかすむ送電線は荘厳な建造物を想像させ、とても立派に見えた。その送電線の周りには沢山の人が。どうやらスタートが見つからないらしい。地図では道の曲がりに分岐があり、そこからラインオリエンテーリングの道が始まっているはずなのに。私たちも他のチーム同様、あちらの藪に入ってここは違うということを何度か繰り返した。
結局、地図どおりの道の曲がりから何人かが通った形跡のある場所を探し出し、そこから藪をこぎながら進んでいく。20mくらい進んだところで、10mほど下に藪に隠れた登山道を発見した。「きっとこれに違いない」やっとラインオリエンテーリングのラインに乗ることが出来た。動物さんが「カットしてきた部分にCPがあるかもしれないから、戻ってみるよ」といってくれたので、伊藤さんと私は少しずつ進むことにした。程なく動物さんが戻ってくると、沢のところでビーコンに反応があるという。ラインオリエンテーリングなのにライン以外にCPがあるのか???と不思議に思ったが、回りの沢や尾根などを一応登ってみてみるが何もない。実は、他のチームがビーコンから電波を発信していたのだ!まんまとだまされた私たちは、10分程度のロスを取り返すべく、少し早めに歩き出した。
そこから50mほど進んだところだろうか。今まで明瞭だった登山道がいきなりなくなった。笹薮の中を通った人の気配もない。結局そのあたりをうろうろしたが、地図どおりに進もうということで、少し斜めに上りながらコンタリングをはじめた。道は全くなかったが、程なくCPが現れてそこから比較的明瞭な登山道が現れた。
こういう部分の処理はオリエンテーリングにはない部分なのでとても面白い。オリエンテーリングでは、コントロールされた大会であるほど地図は正確である。地図に書いてあるものは必ず現地にあるし、現地で目立つものは大概地図に書いてあるものだ。それらが当てにならない場合、他の情報(等高線の情報や、GPSによる軌跡情報)を使って総合的に「正しいはずだ」と判断して進まなければならない。結局は、地図どおりの場所にあったわけだから、そういうロジカルな思考法を使えばいいのだと思う。GPSを積極的に使わなかったのは反省点。GPSを使う人は1番先頭の人が良いかもしれない。
その後は、ひたすら笹薮の登山道を歩いていく。一番初めに歩いたチーム(あじゃりチーム)はさぞ大変だっただろうなあなどと話しながら、写真を撮ったり、楽しい話題を提供したりして、下がりつつあるチームのモチベーションを上げた。藪の中を1時間程度歩いただろうか。一瞬笹薮が切れて、平らになったところで休憩を取った。伊藤さんはだいぶ疲れているようで言葉数も少ない。明るく振舞ってはいるがきっと疲れているだろうなあと心配する。
このころになると、地図の道をトレースするというよりは、踏み跡がある部分をたどるという作業に入れ替わっていて、動きにも正確性を欠いていた。チーム全体の機動力が落ちていたのだと思うが、正しい方向に進むのではなく、進みやすい方向に進むという状態であったと思う。明らかに方向がずれている感じがしたし、左側に見えてくるはずの斜面も全く見えないので、途中で意識して南斜面に寄ろうとしたが、踏み跡らしきものが見つからなかったことと、その中を歩くことをためらわれたので、ふらふらと移動してしまった。結局この部分の動きの悪さが、CPを見逃すという失態につながった。伊藤さんにはあまり動かないようにしてもらって、私と動物さんでまず移動して踏み跡があるか確認して、それを伊藤さんに伝え、戻るという作業を繰り返した。結局沢幅がかなり狭まったところで斜面沿いに踏み跡を発見し、登山道に復帰することが出来た。
このあたりから少しずつ傾斜が急になり、集団のスピードはさらに下がった。相変わらず自分だけがどんどん進み、伊藤さんとの差を広めてしまうので、牽引を思いつきやってみたが、ロープだけの牽引だと衝撃がダイレクトに伝わり、牽引されるほうが危険を感じるということで結局やめた。私がずんずん歩いて止まり周りの景色と対応させながら後続を待って、追いついたら歩くということの繰り返しだったように思う。後ろの2人はずっと歩き続けになるわけで、悪いことをした。
斜面が急になった後、登山道が消えてしまった。ふみ跡に沿って進むと、たくさんのチームが沢の中をうろうろしていた。地図でみると、尾根の南斜面に登山道があり、そこを登っていくと大峠という峠に出られるはずであるが、その登山道が見つからないとのこと。今までの経験だと、登山道は藪が掻き分けられていてふみ跡になっているはず。そういった予測のもと、歩き回るがそれらしきものは見当たらない。そろそろあるはずと思われたCP(本当はとうに通り過ぎていたのだが)が気になり、適当に登るということも出来なかった。
結局は、それらしい尾根に取り付き人が登った形跡がないので降りる、それらしい沢をのぼり人が登った形跡がないので降りるということを繰り返した。私と動物さんは地図を見ながらああでもないこうでもないと話をしていたのだが、伊藤さんはただついてくるだけという最も悲惨な状況になってしまった。今回のレースで一番の肝になったこの部分で同じ箇所をうろうろしながら1時間以上費やしたかもしれない。
オリエンテーリングならば、ある程度ラフに斜面を登り最後はコンタリングしたり、尾根を下ったりしながら鞍部にたどり着こうとするだろう。しかし、チーム全体で動くアドベンチャーレースでは、個々の体力的な部分、技術的な部分を勘案して、みんなに無理のないルートを選ばなければならない。もしくは、無理だとしたらそれをみんなで協力して進んでいくことをしなければならない。そういう部分での判断が難しい、自分が出来るかではなくて、チームが出来るかという部分が判断材料に加わるからだ。
試行錯誤した結果、運営者に迷惑をかけてはいかんということで、思い切って水の流れる沢を登ることにした。沢はとても細く急だった。伊藤さんが登れるか心配だったが、動物さんが押し上げ、私が上から引っ張るという方法で何とかクリアすることが出来た。傾斜はとてもきつく、水が流れる沢を100m近くも良く登ったものだと思う。特に伊藤さんは良くがんばった。
頂上近くになると、明らかに左側が鞍部に見えてきた。コンタリングすればすぐに鞍部にいけるのだろうけれども、笹薮の斜面をコンタリングするのは危険を伴うし、いけない可能性が高いということで、そのまま尾根に取り付き主尾根まで登ってから鞍部に向かって下ることにした。途中で足を滑らせ奈落のそこに落ちそうになったときは本当に生きた心地がしなかったが、体力的にはまだ余裕があったのでそれさえも楽しむことは出来たと思う。
沢登が終わり、伊藤さんも若干元気になった気がした。尾根上に登ると、ガスっていて周りがあまりよく見れない。動物さんに「ぜんとくさんコンパス直進で鞍部に向かってください」といわれて、直進を行う。程なく鞍部が現れ、CPを発見する。実はこのCPは17:00までには通過しなければならない関門だったので、われわれはそこで撤退することとなった。
結局完走は出来なかったけれども、妙な満足感というか達成感は得られた。動物さんが運営者と無線で連絡を取り、林道へ脱出してMTBをデポした場所へ向かう。もうみんな疲れていたし、気温も下がっていて凍えそうになるほど寒かった。
当初の予定では17:00には競技を終了する予定だったのでライトもちゃんと持ってきていない。幸いにも動物さんが高性能のライトを持っていてくれたので、動物さんを先頭にしながら2時間半以上かけて登ってきた道を30分程度で下っていく。上ではあれだけ寒かったものが中腹を過ぎると少しずつ暖かくなってくるのは不思議だ。伊藤さんは電池の切れかけのライトで、私はMTBに備え付けのライトで下っていったが、あと30分遅かったら暗闇の中をくだらなければならなかったと思うとぞっとする。アクシデントは起こるもの、予定通りには行かないものと事前準備を徹底することこそ大事な部分だと感じる。
会場近くに最終種目のガンシューティング会場があるという情報を得て、われわれはそこを目指した。あたりはもうすっかり暗くなっていて、心もとないライトではほとんど周りが見えない。夜はライトが明暗を分けるとはよく言ったもので、今回もその重要性をひしひしと感じた。3人で励ましあいながらダートの斜面を登っていき、他の参加者から得た情報の場所を探すが、それらしい場所は見当たらなかった。結局はその参加者からの情報が間違いでそのため正しい場所を探すことが出来なかった。私たちは疲れの色濃く残るなか、30分以上林のなかを右往左往した結果、ガンシューティングをあきらめ、会場であるキャンプ場に戻ることを決心した。
キャンプ場に戻り運営者にガンシューティング会場を聞くも、どうも要領を得ない。地図でここと示してくれないし、説明もあいまいだ。結局、私たちはそこで競技をストップすることにした。
競技終了は午後9時ごろ。午前9時半にスタートしたから、ここまで11時間半ものレースをしてきたことになる。当初の予定の3分の1しかないこのコースでこの遅さ。全くもって難しい。
温泉も9時半にしまってしまったようなので、今日はみんなで御飯でも食べに行こうということになり、動物さんを宿まで送り届けると田島さんから電話が。節さんのご自宅に泊めていただけるとのこと。暖かい夕食も、風呂も、布団もそろった幸せな空間への誘いはこの上なく幸せだった。早速動物さんに連絡してお世話になることになったが、伊藤さんは極度の疲れであまり動きたくないみたい。(そりゃあ、そうだよな、あれだけ動かされたんだから…)と思い、伊藤さんを残して節さんのご自宅へ向かう。
節さん宅は大豪邸の木の家で居心地がすごく良かった。実家に帰ってきているみたいに料理がたくさんあって、親戚が集まってきているみたいに子供がわんさかいてにぎやかだった。あじゃりのメンバーたちは、今日のレースの話を酒の肴にしながら、深夜3時くらいまでわいわい語り合った。(1時くらいから私はうつらうつらしていてあまり覚えていないが…)
(5) レース2日目
省略
(6) 反省とかいろいろ思ったこと
やはり、アドベンチャーレースの事前準備は非常に大変だと思った。国内のアドベンチャーレースはいろいろと行われているらしいが、大会によってさまざまな特徴がある。大体の構造は似ているが、それぞれの大会によってかなり特色があるらしい。つまり、ある大会に初めて出場するときというのは無条件で他のチームよりも不利になるということだ。今回は私と伊藤さんは初の本格的?アドベンチャーレースを経験したわけだが、始まる前の不安といったらなかった。わからない、想像できないものに対する不安というのは非常に大きなストレスとなった。この点では、動物さんにいろいろと指導していただいて本当に助かった。アドベンチャーレースというのはこういうものなのだろうか。競技全体のプロトコールが国際的に決まっているオリエンテーリングならば、地方の大会でも海外の大会でも案外すんなりとなじむことが出来るが、アドベンチャーレースはどうなのだろう。競技中に集中するだけではなく、競技の全体を想像したり、現地の人とコミュニケーションをとったり、なかなか一筋縄ではいかないと感じた。アドベンチャーレースの日本代表の人は大変だわ。あとはチーム競技の大変さ。何レースも同じメンバーでレースを経験していない急造チームはあらゆる面で大変だと感じる。今回は特に勝ちたいとか、そういう思いはなかったのが精神的な余裕につながったのは良かった。勝ちたいという思いを持っているならば、それは準備の段階からそういう思いをメンバーと共有する必要があるだろう。そうしないと、当日にトラブルを避けられないと思う。
ラインオリエンテーリング中は終始前を引っ張ってずんずん進んだ。ただ、そのおかげで後ろの2人にプレッシャーを与えてしまったかもしれない。この部分は、足柄のアドベンチャーレースでも散々言われたことだった。
動物さんの牽引は非常に参考になった。牽引する場合、牽引される側と伸縮性のないロープでダイレクトに結んでしまうと、牽引される側が非常に危険を感じることになる。伸縮性のあるロープあるいはゴムなどで牽引することにより安全に牽引することが出来る。今回MTBのセクションでは初めて他の選手を押しながら登った。ゆっくり登りながら押すというのは非常にテクニックを要するもので、ゆっくり安定して乗る能力がないと危険極まりない。合宿などではこういう動きを身につけておくことが、本番のレースで生きてくるのかもしれない。どんなことでもそうだと思うが、一つ一つの技術をまず、覚えそれをレースで活用することによってパフォーマンスをあげることが出来る。それはオリエンテーリングとなんら変わりはない。
装備については、万全を期すべきだと思った。女性ならまだしも、万全を期すためには男性はある程度の装備を持つべきだ。
以上 2007年7月20日
参考リンク