「それぞれのインカレ」第3回は新潟大学の藤沼崇選手。北信越地区の希望の星として、虎視眈々と上を狙う。その準備はできていると、静かな自信をその言葉から感じられた。
-――- O-News特別企画「それぞれのインカレ」第3回は新潟大学4年藤沼崇さんに来ていただきました。 よろしくお願いします。
藤沼 はい、よろしくお願いします。
-――- 藤沼さんとは初対面で何も知らない状態なので、幾つか質問をさせてください。
藤沼 いいっすよ。
-――- 去年のICMでは確かシードではありませんでしたよね?
藤沼 なかったですね。全く無名です。ロングで16位で、その後も特に目立ったも成績は残してなかったですし。
-――- それでも2005年のICMでA-Final4位、2006年のロングでもまた4位でした。 自身の感触としては、順調に上がってきた感じですか?
藤沼 ミドルは自分でもビックリの結果でした。今まで新潟大学男子で入賞した人はいなかったし、まさか自分が…という思いが強かったですね。ロングは取れそうな感触はあったけど、レース中は諦めかけました。
-――- その諦めかけたのは何が原因で?ミス?
藤沼 序盤のルートミスですね。多分入賞者で僕が一番ルートが汚いですorz
-――- それでも4位なんだから、すごいと思いますよ。
藤沼 う〜ん入賞できたのは素直に嬉しいんですが、内容が悪いんで半々といった感じでしょうか?3
-――- ではやっぱり全然満足は出来ていない、と。
藤沼 走る前はそんな事思わなかったんですけどね、いざ終わってみると。
-――- そもそも、オリエンテーリングの、というか、速くなろうとしたきっかけは何かありますか?
藤沼 初めてのインカレショートで同期の女子は活躍したのに自分たちは全然ダメで、先輩達にも「今年の1年男子はだめだ」とか言われてものすごくショックだったんです。で、この人たちを絶対に見返したやろうと強く思いました。 そんな時最後のインカレに向けて頑張っている先輩に出会って、インカレの魅力とか聞くうちにその人についていこうと思いました。その人はただ早いだけじゃなくて、人間的にも尊敬できる先輩でした。
-――- いい出会いがあったわけですね。
藤沼 そうですね。僕の人生の転機だったと思います。感謝しても仕切れないぐらいですよ。
-――- 今、藤沼さんは4年で、そのときの先輩と同じような立場にいるわけですが、同じような選手になれましたか。
藤沼 う〜ん、競技的な面では同じくらいになれたと思うんですが、やっぱり人間的な部分がまだまだ足りない気がすします。
-――- 藤沼さんのブレイクスルーはやはり昨年のICMだと思うのですが その頃などに、何かターニングポイントとなるような出来事などありましたか?
藤沼 その年の2月に学連合宿と筑波大の練習会に参加したことです。学連合宿では松澤さんに指導してもらってすごくためになったし、嬉しかったんです。世界選手権で応援していた方に直接指導してもらえるなんて…感動ものでした。
-――- 学連合宿などに参加したのは初めてだったのですか?
藤沼 初めてでした。それまでせいぜい北進越でしか練習したこと無くて。先輩には常々参加したほうが良いといわれてたけど機会が無くて。そこで一気に世界が広がった感じでした。やっぱり狭い世界にいると気付かないことが多いですね。
-――- 何か、意識の上で変わったものなどありましたか?
藤沼 せっかく代表選手に指導してもらえるんだから、この機会を生かさなきゃって思いました。あとは今まで成績上でしか知らなかった選手に直接会えたことでより意識するようになりました。結構みんなイメージと違うな〜って思いましたね。
-――- イメージと言えば、藤沼さんの場合は「イケメン」と評判をよく聞きます。
藤沼 僕は聞いたことないですよw
-――- 先日の早大大会の表彰式のときも、ステージ前で写真を撮ろうとしていたのですが、そのとき僕の近くにいた女の子たち(たぶん大学生くらい)が
藤沼 そんなことはもっと大きな声で言ってもらいですね(笑
-――- あと、今現在はまだ掲載していませんが、東北大の選手にもインタビューをしていて、 そのなかでもイケメン話があがっていました。ある選手は「森に入ってはいけない」と言ってました。
藤沼 何でですかね?比較対象の問題じゃないですか?オリエンティアって変な人が多いから。こう見えて根は漢くさいですよ。
-――- 前回のインタビューで京都大の西村さんからもリクエストがあったのですが、 藤沼さんは足が速くて、特に不整地の走りがすごくいいと聞きました。 何かトレーニング等で秘訣はありますか?
藤沼 足は早いと思ったことは無いですよ。今はこれまでより早いですがそれでも去年の雄哉さんや今井さんにはかなわないと思うし。
-――- では、トレーニングの量はどれくらいしていますか?月当たりの時間か距離か。
藤沼 月目標は250kmで、大体その前後ですかね。新潟なんで天候にも寄ってしまいますが。でも距離や時間にはあまりこだわりません。内容や質を重視するようにしています。
-――- やはり、雪が積もって走れない、なんてこともあるのでしょうか。
藤沼 雪は走れますよ。小雨でも走るし。大雨や雹も結構降るんでそういう時は走れないんです。
-――- 確かに雹は走れないですね…。 でも、雪でも走るのは、そこに秘訣があるのかも。
藤沼 実は僕が住んでいる新潟市はほとんど雪は降るんですけど積もらないんですよ。ただ寒いのは同じで。顔が凍りそうなくらいものすごく寒いんですが、走りきった後は何か達成感があります。これは雪国ならではでしょうか?
-――- なるほど。体力的なものよりも、何か精神的なものが鍛えられそうですね。 インカレに向けて、今のトレーニングの状態はどうでしょう?うまく仕上がってきていますか?
藤沼 体力は今までで一番ですね。自分でも驚くくらいです。後は怪我無く本番までいければ問題無しです。
-――- なかなかいい状態のようですね。昨年の4位よりは上を狙えそうですか。
藤沼 順位はあんまり気にしていませんが、理想は優勝することです。そのためにやるべきことをこなせていると実感できています。予想は難しいですが、いい結果を出せると思います
-――-
何か静かな自信が感じられます。
では、自分が優勝するとしたら、他の入賞メンバーはどうなると思いますか?予想してみてください。
藤沼 2位茂木君、 3位大西君、4位西村君、かなあ…5位、6位は去年の自分みたいに誰が来てもおかしくないと思います。もしかしたらノーシードかも?ミドルは予想しづらいですねえ。
-――- やっぱり1-4位は西村さんと同じ予想メンバーですね。
藤沼 矢板だと特に波乱の要素が無さそうなの、去年の愛知よりは順当な人が来ると予想しています。なんとなくですけど。
-――- 昨年はミドルではいい成績でしたが、リレーでは悔しい結果になってしまいました。 今年は、どうでしょうね。新潟大のチームとしては、調子などどうでしょう?雰囲気とか。
藤沼 昨年は自分でも想定外でした。1走は鎌田さんの怪我で出遅れ、2走の自分は両足つった上にミスを重ねてイマイチだったし。安定して帰ってくると思った3走の土田君は大きくミスしてしまったし。インカレって、リレーってホント何があるかわからないんだなって実感させられました。それだけ難しいことなんだって。 チームとしては去年よりもいい雰囲気だと思います。特に後輩たちのやる気をもらっている感じです。
-――- なるほど。今年は私もインカレガイドに少し文をかかせてもらいましたが新潟大にはけっこう期待しています。
藤沼 それはどうも。総力戦で頑張りますよ!
-――- 今年はもうメンバーは決まっていますか?
藤沼 まあ・・・秘密です。
-――- 今日は長い間インタビューに答えていただき、ありがとうございました。
藤沼 いえいえ、こちらこそありがとうございました。
-――- 今までお話を聞く機会がありませんでしたが、少し藤沼さんのことがわかった気がします。 冷静な感覚派、といったイメージです。
藤沼 本当ですか、それは良かったです。冷静ってのは結構そうだと思うけど、感覚ってあんまり頼らないですよ〜。 好きか嫌いか?より正しいか正しくないか?を優先する気がします。
-――- なるほど。あ、今更思い出したのですが、 藤沼さんは走力の記録は何かありますか?5000mの記録など。
藤沼 5000mは1ヶ月前に17分33秒出しました。コレも自分でも結構驚きでしたね。
-――- 西村さんのベストが18分2秒とのことだったので、やっぱり速いですね。
-――- それでは、今日は本当にありがとうございました。
藤沼 いえいえ、貴重な体験させてもらいました。ありがとうございましたm(_ _)m