今年のインカレミドルまであと15日、シード選手であり、強豪京都大学の中でも最も熱い男、西村徳真選手にインタビューを行った。 怪我に泣かされたIC2005から1年、今年は優勝に照準を合わせ、突き進んでいる。
-――- インカレまであと20日を過ぎました。いきなりですが、調整のほうはどうですか?
西村 そうですね。順調に進んでいます。 最近スネに痛みが出たりもしたんですが、無事治りました。
-――- 痛み、ですか。それはトレーニングに影響はしました?
西村 いえ。むしろ、それをきっかけに走り方を考え直す良い機会になりました。
-――- フォームなどの改善ということですか?
西村 はい。 以前より、太ももを使った力強い走りになったと思います。
-――- インカレ前にフォームを改造するというのは、不安はありませんでした?
西村 「改造する」というほど大げさなものじゃなかったので。 ちょっと意識を変えてみたら、それで済むような変更でした。
-――- なるほど。でもそれがプラスに働いたのなら、よかったですね。
西村 はい。
西村 インカレに向けて、体調面での不安は減りつつあります。
-――- 普段はどれくらいのトレーニングをおこなっていますか?
西村
月で300km
…くらいを目標にしてたのですが、結局達成できませんでしたね。
だいたい220kmから240kmくらいです。
-――- さすがに走りこんでいますね。
西村 いえいえ。京大の偉大な先輩方と比べると、それほどでもないです。
-――- そのトレーニングの内容でなにか気をつけていることなどありますか?
西村
んーそうですね。
半年ほど前から意識しだしたことは、
いろんなトレーニングを複合させるってことですかね。
LSDみたいな負荷の軽いものから
スピードトレやトレイルランのタイムトライアルのような
高い負荷のものまで。
-――- その中で、一番好きなトレーニングは?
西村 やっぱり東山の麓から頂上までを一気登りする「トレイル」ですかね。 走り終わった後の京都の眺望は最高です。 ちなみにこの「トレイル」、4000mのアップ450mくらいなんですが、 過去最高記録は京大OBの西尾信寛さんの21分台で、僕のベストが24分19秒です。
-――- アップ10%以上でキロ6分ですか…。
西村 はい。 正直、めちゃめちゃしんどいですw
-――- そのトレーニング内容からして、トレーニング自体も好きなように感じますが、昔から運動は行っていたのですか?
西村 いえ、全くやってませんでしたね。 「競技」というものは全く。
-――- 高校時代は何を?
西村 体育系のクラブにはもちろん入ってなくて、 ごっつ地味に「鉄道研究部」とかやってましたw
-――- そんな文科系だったのが、こんな「競技」の大学選手権でトップを狙う位置まで来たのですが、 なにか上を目指すきっかけのようなものはありましたか?
西村
ほんと、3年前くらいの僕が今の自分を見たら
信じられないと思うでしょうねw
そうですね。正直なところ、やってるうちにどんどんのめりこんで行ったってのが本音です。先輩達から、インカレの良さを聞かされていくうちに
どんどん「インカレで良い成績を上げたい」と思うようになってきました。
特に、
初めて参加したインカレロング*1で、
選手権のゴールを観戦してたんですけど、その時、当時4回生の先輩の小野田さん*2が、ゴールした後、力を使い果たしてもう動けなくなってるのがすごく印象的で、
「わ、こんなになるまで追い込んで走ってるんだ」って、純粋に驚きましたね。
それから京都に帰って、春インカレの話を聞かされて、じゃあ、次は絶対A-Finalに行ってやる!て思いました。それがいわば最初のきっかけですかね。
-――- 実際に1回生時のインカレ(日光)でA-Finalに進んでいますよね。
西村 はい。 その時は自分でも驚きでした。 自分なりにすごく頑張ってたんだけど、なかなか結果が出なくて、 本番の2週間前の直前合宿でも、大ツボリして わけ分かんなくなっちゃったのがほんと悔しかったんですけど、 恐ろしいことに本番ではコース内3位通過でした。 その時叩き出したミス率3.7%は未だに更新できていません。
-――- 西村さんは1回生でA-Final進出していますが、2回生では怪我のためミドルには出場していませんよね。
西村 はい。そうですね。 12月終わりにスネを打撲して、 それが実は骨にひびが入ってたみたいで、 レントゲン撮っても異常がなく、しばらくしたら回復してきたんですけど、 あるとき急に激痛が走り出して、 結局疲労骨折でした。 そうと知らないから、回復を遅らせてしまって…
-――- トレーニングのやりすぎだったわけですか?
西村 えっと、そうじゃないですね。 本当は激痛走ったときにもう一度レントゲン撮るべきだったんですけど、 それをしなくて、 「ただの打撲だから大丈夫なはず」と、 痛いくせに無理に普通の生活しようとしたから、 悪くしちゃったようです。
-――- そのときに比べ、今年は体調も万全、ロングでも3位となり、成績も伸びてきている。 かなりいい状態でのミドルですが、 目標というか、自己予想では何位になるでしょうか?
西村 優勝です。今はそれしか考えていません。
-――- これまでの結果やトレーニングから、その自信は十分だというわけですね。
西村 むしろ、 その自信を付けるために今までトレーニングしてきた、 というのが実際に近いわけですが、 少なくとも、 最近のレース結果には かなり手ごたえを感じています。 しかも、まだ最高のレースは出来ていません。 それは、また直前合宿のレースで挑戦し、 インカレでは それを実現できるよう、頑張って行きたいと思ってます。
-――- 京大は強い選手が何人もいるので、クラブ内の直前合宿といえども前哨戦のようになりそうですね。
西村 ですね。 少なくとも大西さんには勝っておきたいです。
-――- 前年度のチャンプですからね。
西村 はい。 大西さんの勝負強さは侮れません。
-――- 京大以外にも多くのライバルがいると思いますが、特に注目している選手、負けたくない相手というのはいますか?
西村 やはりロングチャンプになった 同期の東大・茂木君はずっと意識してます。
-――- ロングでの1位と3位という結果は、やはり悔しかった?
西村
そうは思いませんでした。
向こうはJWOC・WUOCの日本代表と、
エリート街道驀進中でしたし、
かたや僕は長期の怪我が響いて
なかなか結果も残せていなかった身なので。
でも、
やっぱり、全く同じタイミングで
オリエンテーリングを始めた人なので、
いつかは勝ってやると思ってました。
そして、その照準を今度のミドルに合わせている。
そんな感じです。
-――- インカレで、自身が優勝するとするならば、2位〜6位はどんな順番になると予想しますか?
西村 ズバリで言いますと。
とはいえ、インカレは、ミドルは、分かりませんね。 優勝候補と言った4人の中から予選不通過者が出てくることもあるかも!
-――- インカレでは優勝をイメージしていますが、そのイメージ、こうなるというビジョン(シミュレーション的?)を語ってもらえますか?
西村
そうですね。
いろいろと妄想はしてるんですがw、
一番の理想は、
予選をトップ通過して、決勝がラストスタートになって
僕以外のファイナリストが全員帰還して、優勝と入賞圏内が紙一重のかなりの接戦、さぁどうなる!?という時に
最後に現れて、優勝決定!って感じ。(笑)
西村 特に、 最後のラスポゴールの誘導で、会場に現れる一瞬って言うのは、 見てるほうにとっても、走ってる方にとっても、 最高の一瞬だと思います。
去年の大西さんのフィニッシュも 最高に盛り上がれましたからね。
-――- インカレのラスポゴールの歓声は独特というか、すごいですよね。
西村
そうですね。
一回生で、A-Final走った時も
ほんと、度肝抜かれましたw
山の中に居ても聞こえてきて、
それが会場に近付くにつれてどんどん大きくなってきて、
ラスポゴールで大歓声に包まれるのは、ほんと興奮しました。
-――- なるほど。 今年はその大歓声が一番大きな声になるときに西村さんの姿が見えそうですね。
西村 そうなると良いですね。
-――- 今日は長い間インタビューに答えてもらって、ありがとうございました。
西村 こちらこそ、ありがとうございました。
-――- 次回は新潟大の藤沼さんにもインタビューを行う予定ですが、何か彼にメッセージまたは聞いてみたいことなどありますか?
西村 そうですね、 新潟ということで、トレーニングの環境も必ずしも良くないと推測するのですが、 普段どのようにトレーニング(オリエンもランも)をされているのか、 聞いてみたいです。特に、 藤沼さんの走る速さは津国さんも絶賛していましたので、 その秘訣なども聞きたいですね。
-――- 西村さんは走る速さというか、そういう類の記録は?
西村 5000mの自己ベストが18分2秒です。 あとは上述のトレイルの記録。
-――- なるほど。そのタイムと比較して藤沼さんにも聞いてみたいと思います。
西村 はい、よろしくお願いします。
-――- それでは、今日は本当にありがとうございました。
西村 どうも、ありがとうございました。