MEは藤沼が連覇、WEは関谷が初参加で制す!-第14回さくらんぼ争奪オリエンテ ーリング2日間大会(ナイト、ロング)

2013年7月11日

6月28日から29日にかけて、第14回さくらんぼ争奪オリエンテーリング2日間大会が、優に400人を超える参加者を迎えて昨年に続き蔵王温泉のエリアで行われた。ここでは初日に行われたナイトと2日目について報告する。

夜のスキー場を駆ける魅力-ナイト

初日のミドル、スプリントに引き続き、夜にはナイト-Oが開催された。"ナイト"は総合成績の対象ではなく、単独のレースとして表彰が用意される。既に恒例となり、学生を中心に300人近くが参加した。昼間と勝手の違いがあること、国内ではなかなか開催される機会がないことなどが重宝されているのだろうか。最近は高輝度の照明が手軽に入手できることも参加のハードルを下げているようだ。

200ルーメンの照明も装備したナイトE1位の藤沼崇のルート

クラス分けはコースの短い順にS,M,Lに加え、今回はEクラスが新設された。LとEには参加制限が設けられ、当日申し込みも受け付けられない。またMとLは申し込みが多く、便宜上の3クラス(レーン)に分割された。コース中に2つのバタフライループを用い、それによってできるコースのうちの3つを割り当てている。全クラス合わせて同時に最大で8人の出走だが、その分、スタート終了までの時間が短縮でき、ラストスタートの最も早いレーンから最も遅いレーンまでの差が8分に収まっている。LとEの参加制限もあるが、ここでさくらんぼをと実力よりも短いクラスに参加する傾向も出始め、極端に参加者の少ないクラスはなくなっている。

会場は2日目と共通で、大会斡旋宿の蔵王アストリアホテルすぐの広場。テレインの『蔵王横倉Night』は南側が翌日ロングのテレインに含まれ、北の標高の低い方には蔵王ロープウェイの山麓駅を含んでいる。レース中に誤ってそこまで下りると、戻るのには急斜面を登っていかねばならない。スキー場の草地の中に狭い面積の林が点在し、道に乗らなくても縦横無尽に走り回ることができる。

スタートは日の暮れた19:50に開始され、参加者の明かりは思い思いの方向に散っていった。テレイン内の参加者による明かりの密度が高いことは、正しく進めばコントロールにたどり着きやすい意味を持つが、かえって惑わされてミスをする参加者も少なからずいたようだ。Eではそのような中、藤沼崇(ES関東C)が、巡航速度・ミス率ともに他を寄せつけず、3分半もの差をつけた。毎年参加する中で過去のナイト-Oで苦戦した経験から、照明選びにも気を配ったとのことだ。

一発逆転の可能性を秘めた2レース目-ロング

明けて2日目、『横倉の壁』にて総合成績を競う2レース目のロングが行われた。スタートまでは蔵王ロープウェイで山麓駅から樹氷高原駅まで上がり(運賃は参加費に含まれている)、会場まで一気に駆け下るレイアウトだ。

中盤で逆転! ロングME1位(総合1位)の藤沼崇のルート

実際のコースは主に草原部分を大胆に下り、林部分で1:7500の地図によるファインなオリエンテーリングを求めるものが組まれた。林の中は日本海側のテレインのように幹の曲がった樹木が茂り、決して走りやすいとは言いがたい。多くのクラスではここでミスを抑えることがポイントになったようだ。

MEはミドル1位の加藤弘之(ES関東C)から3位の藤沼まで1分以内の差を受け、WEは関西からはるばる初参戦したミドル1位の関谷麻里絵(朱雀OK)が高橋美誉(岩手大学OLC)に38秒差、3位の千葉妙(みちの会)には5分余りの差をつけて、ロングを迎えた。MEではミドル2位の小林遼(渋谷で走る会)が好スタートを切って序盤で総合首位に立つが、徐々に調子を上げた藤沼が中盤で抜け出して差をつけ、終盤にミスが出るも押し切って逆転優勝、2連覇を果たした。微差で熾烈を極めた総合2位争いは、ロングの順位そのままに小林が制し、3位に加藤が続いた。

総じて強さを見せつけたロングWE1位(総合1位)の関谷麻里絵のルート

WEは関谷が中盤で1箇所ミスをするも、そこ以外は安定したレース運びでロングも1位、総合優勝を果たした。総合2位はロングでは4位だったものの、ミドルでの貯金を生かした高橋。総合3位にはロング3位の渡辺円香(ES関東C)が、2レースとも秒差で競ったロング2位の加納尚子(朱雀OK)を僅差で抑えて滑り込んだ。

超隣接コントロールには寛大な措置

ロングの後には前夜のナイトと同様のコースが走れる"リベンジ"が用意された。ナイトと違って視界の利く昼間に同じコースを走って比べるもよし、あえてナイトとは別のクラスのコースを試すのもよし。EはME総合優勝を競った2人がここでも強さを発揮し、藤沼が18秒差で制した。ナイトと比べて100秒の短縮だ。

ところでテレイン内にはこのリベンジで使うコントロールとロングで使うものが混在し、中には岩(2.4)と岩石群(2.6)という似た特徴物のものが、互いに隣接して設置されていた。10m以内の範囲にあったという証言も聞かれ、しかもロングの地図には区別のつく表記がなされていない。ロングにおいて取り違えてパンチした選手が、失格の扱いにはならずに救済されたのも無理からぬ話だろう。

今年も賞品は最高級佐藤錦!

総合表彰に先立ち、初日開催のスプリント、ナイト、そして2日目に開催のリベンジの表彰が行われた。これらの賞品はいずれも最高級佐藤錦のさくらんぼだ。そしてミドル+ロングの総合成績による表彰では、各クラス参加者数に応じた量のさくらんぼが入賞者に贈られた。またいくつかの特別表彰が設けられ、申し込み第1号賞や最遠方賞(今年は海外からも!)、誕生日賞といったおなじみのもの、飛び賞として今回は第14回大会にちなんで各クラス14位に呈賞されるなどした。

また今年は学生の参加もいつも以上に目を引いた。遠く関西からは数十人単位で車で乗りつけるほどになり、北は北海道からも参加を集めた。学生が大会の盛り上げに一役買っているのは間違いない。大学対抗戦が設けられて男女それぞれ上位の大学が表彰され、また各大学の渉外担当者も特別表彰された。

表彰に余ったさくらんぼは購入者を募り、さらに余ったものが恒例のじゃんけん大会に回された。ひととおり終わると主催者の挨拶だが、大会直前に日本オリエンテーリング協会(JOA)が日本オリンピック委員会(JOC)の承認団体になった旨報告された。本大会の今後に関しての発言はなかったようだ。

速報より、

ナイト
E - 2.3km ↑125m
1藤沼 崇0:17:02ES関東
2村瀬 貴紀0:20:35 筑波大学
3堀越 和宜0:20:54老害OLK
リベンジ
E - 2.3km ↑125m
1藤沼 崇0:15:22ES関東
2小林 遼0:15:40渋谷で走る会
3小菅 一輝0:16:46京大OLC

総合成績

ME - 3.2km ↑190m + 6.4km ↑250m
1藤沼 崇1:25:48 {0:31:26 (3) + 0:54:22 (1)}ES関東
2小林 遼 1:27:53 {0:31:21 (2) + 0:56:32 (2)}渋谷で走る会
3加藤 弘之1:27:55 {0:30:32 (1) + 0:57:23 (3)}ES関東C
WE - 2.8km ↑175m + 5.4km ↑180m
1関谷 麻里絵1:33:56 {0:36:24 (1) + 0:57:32 (1)}朱雀OK
2高橋 美誉1:39:58 {0:37:02 (2) + 1:02:56 (4)}岩手大学OLC
3渡辺 円香1:44:36 {0:42:42 (4) + 1:01:54 (3)}ES関東C
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