おりらぼ-第17回:GPSを利用しよう!

2010年10月27日
GPSを使おう

 最近は巷でもGPSを使った位置情報サービスが流行っている...というには少し時期が遅いものですが、GPSもオリエンテーリングと似たベクトルをもつ分野です。今回はそんなGPSを取り上げます。

 そもそもGPSとはなんぞや?という詳しいことはwikipedia先生に任せます。以下参照。

'グローバル・ポジショニング・システム (GPS: Global Positioning System,全地球測位システム)とは、地球上の現在位置を測定するための衛星測位システムの一つであり米国によって運用されるシステムを指す。

ロラン-C (Loran-C: Long Range Navigation C) システムなどの後継にあたる。

GPS受信機(GPSR)のことをGPSと呼ぶ例もある。

http://ja.wikipedia.org/wiki/グローバル・ポジショニング・システム

GPSを使ったゲームなど

 GPS受信機で自分の位置を知ることができるのは非常に便利ですね。最近ではカーナビどころか携帯電話にも付いてきます。携帯電話やスマートフォンでgooglemapに現在地を表示させながら歩けば、常にサムリーディングしてくれる地図です。 最近のandroidのgooglemapアプリでは現在地を表示するだけでなくルートを検索・表示するナビ機能まで付いてきます。端末や通信費はかかりますが、アプリ自体は無料という素晴らしさ。対応するandroid端末さえあればもう(ある程度は)カーナビ要らずです。

参考:Google マップ ナビ (ベータ版) http://www.google.co.jp/mobile/navigation/

 また、他にもGPSを利用した位置情報サービスとしてはfoursquareはてなココセカイカメラケータイ国盗り合戦など様々なものが出ています。また、GPSを使って予め隠された宝物を探すジオキャッシングというゲームもあります。このあたりも非常に面白いのですが、1つ1つ紹介していくと長くなりそうなので今回は省略します。

参考:GEOCACHING.jp - The Japanese Global GPS Cache Hunt Site

調査に使うGPS

 さて、オリエンテーリングにおけるGPSといえば、まず浮かぶのは地図調査で利用する方法ですね。GPSによって、絶対的な点や、それを繋いだ線を記録し、それを元に調査・作図を行うというものです。 これが無い時代では、周回道路をぐるっと1周調査したはずが始点と終点が繋がらなかった、平らな場所にぽつんとある岩の位置を確定させるのに遠くのポイント3つから直進して位置を確定...だけどその直進元のポイント自体の場所がおかしい、などなどがありました。それでも何とか辻褄を合わせてきたのですが...。

 GPSを調査に利用することで一番の利点は絶対的に位置が正しく信頼できる「確定点」が増える、ということです。確定点が増えれば、その間にあるものの位置確定も楽になり、正確さも増します。そういったことで調査にかかる時間も減ります。まぁ地形の表現などはやはり調査者の力が必要ですが。(一応、GPSで記録しながらコンタリングすれば、それが等高線にならなくはないですが、おそらくそれを使うのは傾斜変換くらいでしょう。)

 また、地図調査に使うことができるくらいに正確な位置を示してくれるGPSというとやはり高価なものになります。(一部の人以外は)とても個人で手を出せるものではありませんが、日本でもジェネシスマッピング京都OLCがGPSレンタルを行っています。実際に地図調査に使うにはこれらをレンタルするのがいいでしょう。以下は京都OLCの場合のレンタル料(2010年7月時点)です。

基本料金3,000円(貸し出し1回につき)
使用量料金400円/日(貸し出し期間につき)

(例)2010年12月の大会ための地図調査で、2010年6月1日~7月30日と9月1日~9月30日の計90日間レンタルし、土日を利用して計20日間使用した場合

旧料金体系:10,000円(基本料、1大会)+2,000円×20日(実使用日数)=50,000円
新料金体系:2×3,000円(基本料、2回)+400円×90日(貸出日数)=42,000円
※別途機材の郵送料が必要です。

GPSレンタル

個人で使うGPS

GT-730FL/S

 GPSの記録を取れるもの(GPSロガー)は調査に使うような高価なものだけではありません。最近ではだいぶ安いものも出てきています。私は右の写真にあるGT-730FL/Sというものを使っています。これは僅か3400円(送料別)で販売されているものですが、ちゃんと記録を取ることができますし付属のソフトで(OCADにも取り込める)GPXなどの形式に変換することもできます。

 サイズも77.48×28×17.77mmで重量15gと軽量、USBメモリ3,4個くらいの大きさ・重さでしょうか。持って(ポケットに入れて)走っても気にならない程度です。

 同じような製品は他にもいくつも出ていますし、その性能比較をしたページも検索すればたくさん出てきます。僅か4000円程度ですので、なかなかお買い得だと思います。 ただし、これらは記録するだけのものなので、走っている途中で現在位置を確認したりすることはできません。(PCと繋いで、その地図ソフト上に現在位置を示すことは出来ますが、単体では表示出来ないというかディスプレイが無い。)現在位置を内蔵の地図に表示させることができるものもありますが、それらはトランシーバーのような大きさ・形状で数万円するものが主です。 以下に幾つか製品例を載せておきます。それぞれの性能などは検索してみてください。

 で、これらをどう使うか、というのはアイデア次第でもあります。私のGT-730FL/Sの付属ソフトではgooglemap上にそのデータを表示して、アニメーションで表示することが出来ます。自分のルートだけですが、ルートガジェットのアニメーションのようなイメージです。

 ウェブ上のサービスとしてはルートラボEveryTrailWikilocなどのサイトが、自分のGPSデータをアップロードすることによって地図上にルートを表示し、それを公開、ブログ等に貼り付けることができます。普段の登山やトレイルランでの山行データをブログに載せても楽しいのではないでしょうか。また、カメラと連携することで撮った写真の位置を記録することも出来ます。

オリエンテーリングで使うGPS

 これらGPSデータをオリエンテーリングで使うことはできるか?レース中にディスプレイ表示されたGPSを使うことは、もちろんルール違反になりますのでできません。ディスプレイの付いていないデータを取るだけのものなら...どうでしょうね。使用前に一応大会運営者に聞いたほうが無難とは思いますが、レースの有利に繋がることはまず無いはずです。

 レース中のGPSデータが取れれば、自分のルートを思い出して書く必要もありません。もっと客観的なルートが記録されているのですから。そのデータをレース地図上に表示させるだけでも反省の役に立つでしょう。しかしもう一歩踏み込んだソフトがあります。それがQuickRouteです。これがどういうものか、まずは以下の画像を見てください。

9/12東北大大会での筆者のルート図

 これは9/12の東北大大会での私のルートをQuickRouteで出力したものです。(縮小画像は見やすさのために多少加工しています。クリックすると全体画像が表示されます。) ルートの線が色分けされているのがわかると思います。その時点のスピード(ペース)を表しています。緑の部分が速く、緑~黄色~赤となるにつれ遅くなります。コントロールではパンチして止まっているのでそこが赤くなっています。(あと、つぼっているところも...。) GPSで場所とそこの時間が分かれば、記録点と記録点の距離と所要時間がわかり、そこから速度も分かる、それを表示している、ということです。これにより、レース中のどんなところでスピードを緩めているのか、ラップだけではわからないコントロール間の動きまでも表示することができるのです。

 ガーミンのForeAthlete405など、GPSデータを記録できる時計なら更にラップタイムも記録できるので、それも表示することができます。時計に内蔵されていれば別のGPSロガーを持つこともなく便利ですね。

 このソフトを開発したのはスウェーデンのMats Troengです。2005年の愛知WOCのときはスウェーデン代表でリレー4位に入っている世界のエリート選手の1人です。Quick Routeの他にもいくつかオリエンテーリング向けのソフトウェアを開発しています。

10/17フォトロゲ所沢での筆者のルート図

 私の使っているGPSロガーなどではO-Mapのような細かい地図上でルートを見るとなかなか正確なデータが取れているとは言い難いものもありますが、Quick Route上で多少の修正はできますのでそんなには問題ないかと。ロゲインやトレイルランなど、広い範囲の大きな地図で概略を掴む、という程度に考えたほうが楽かもしれません。

 左図は10/17に行われたフォトロゲ所沢での筆者のルートをQuick Routeでgooglemapを下地に出力したもの。信号や踏切で止まっている場所がしっかりわかります。こうやって記録にも反省にも使うことができて面白いと思います。

世界選手権などでは各選手にGPSを持たせ、それをリアルタイムで会場のディスプレイに表示したりもしています。オリエンテーリングとGPSは今後増々密接な関係になっていくものと思われます。個人の遊びで使う範囲でも十分に楽しめると思いますので、興味が湧いてきたら使ってみてはいかがでしょうか。

[posted by c-miya]
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