前戦から一週間後の11月15日(日)、名古屋パークOシリーズはいよいよ最終戦を迎えた。舞台は名古屋市営公園中で最も長い、開園以来100年の歴史を誇る「鶴舞(つるま)公園」。会場は、近接するJR「鶴舞(つるまい)」駅から徒歩1分という絶好のロケーションだ。多くの来場者で賑わう公園の正面入口に設置された巨大看板にも「パークオリエンテーリング大会(決勝)」の文字が書き連ねられる。会場には静かな興奮、引き締まった高揚感が漂った。
決勝と位置付けられながらも、スタートは過去4戦と変わらず、受付を済ませた者から自由に指定できる方式である。10時過ぎには競技を終えて早々と帰路に就くベテラン選手、早朝のアルバイトを終えて参戦する学生、子どもの遊び相手を交替しながら代わるがわる競技する夫婦アスリートなど、多種多様な年代、志向の参加者が同じコースで競い合う形もすっかり定着した。別コースである12歳以下向けおよび初心者向けのクラスで、なかなか激しい戦いが繰り広げられるのも、すでにおなじみの光景だ。
誰もが興味付けられるのも、競技の舞台が整っているからこそ。決して単純ではないデザインの鶴舞公園でのオリエンテーリングは、立入禁止区域のかわし方に悩まされるルートチョイスや、頻繁な方向転換、間違った区画に入り込まないよう要所を押さえた現在地確認といった課題に満ちた、いわば「総合スプリント力」を問うものとなる。多くの出場者が「決勝らしく、シリーズ戦で一番手強く、面白かった」というコースで、総合トップのタイムを獲得したのは、男子・松澤俊行(三河OLC)、女子・落合志保子(OLCルーパー)であった。(なお、表彰は年齢カテゴリー別になされている。詳しい結果は後日、主管の「つるまいOLC」WEBサイト http://www.tsurumaiolc.com/ でご確認いただきたい。)
レース後には最終戦らしく、堅実な進行の表彰式と閉会式が行われた。渇きを癒し、空腹を満たさんと会場隣のビアガーデンに駆け込んでいた表彰対象者が、呼び出しに対して柵越しに、ジョッキを片手に表彰式欠席を申告するほのぼのとした一幕も見られた。閉会式では、名古屋パークO実施の経緯や名古屋市との協力体制、シリーズ全体が笹川スポーツ財団の助成を得た事業であったことがあらためて伝えられた。「形態は変わるかもしれないが、来年以降も継続的に開催したい」との宣言が主管クラブのつるまいOLCからなされ、参加者は拍手で応えた。表彰式後には一部関係者は隣のビアガーデンへ移動、早速の打ち上げパーティーが挙行された。シリーズ通じて大会を活気付けた東海中高生は、前戦に続いてクラブを挙げて公園内のゴミ拾いに勤しんだ。
一貫して地域密着色を強く打ち出していた名古屋パークOシリーズ。直接的な地域貢献、地域活性化ばかりでなく、間接的にはより広い世界にも刺激と活力を与える役割を果たしていたに違いない。他地域の関係者にも、来年のシリーズ戦をちょっと覗いてみることをお薦めしたい。
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