滋賀県のシンボル・琵琶湖内には名前が付いた島が散在する。その内の一つで人工島である「矢橋帰帆島(やばせきはんとう)」にて、今年の関西パークO滋賀ラウンドが行われた。開催日は全日本スプリントと全日本リレーの2日間大会を翌週末に控えた10月25日(日)。大一番を前に試合勘を磨こうとする競技者など、約60名が高速テレインでの2ステージ制のレースに臨んだ。
主管の滋賀県協会は、今回も新たな試みを見せた。チェイシング・スタート方式の導入である。第2ステージは、第1ステージのタイムが速い者から順に出走、そのスタート間隔は前後の順位の者とのタイム差分となる。第1ステージが同タイムなら、第2ステージはもちろん同時スタート。総合順位は第2ステージでフィニッシュした順となり、決着が明確な形で目に見える。休憩を挟み、競技エリアを移して1人でリレーを行うような方式と考えれば良いだろう。第1ステージでテレインや地図の特徴を把握すること、第2ステージで1本目の経験を活かすことの他、並走状況での自己コントロールや駆け引きも要求される。全日本スプリントのみならず、全日本リレーの対策としても絶好の設定だ。
想定トップタイムが僅か10分であるMA第2ステージのコース中には、バタフライ・ループが織り込まれることが予告された。スプリントの大会は各地で盛んに開かれている。バタフライ・ループもいまや珍しくない。チェイシング・スタートも時々は行われる。しかし、その全てを一挙に、となれば経験できる機会は限られる。駆け引きがより難しく、面白くなるとの期待が高まり、実際にどのような闘いが繰り広げられるかが注目された。
第1ステージは、全クラスにおいて、「島一周ランニング」さながらのコースが提供され、大きく差が付かず、第2ステージのスタート間隔が広がらないような仕掛けがなされていた。特に京都大学勢は接戦となり、第2ステージのスタートリストを見ると、クラブ内マススタート練習のようになっていた。現に、チェイシングではスタート直後から地味ながらも激しい競争が展開されたようだ。そうした中、1ステージ目から充分なアドバンテージを築いた松澤俊行(三河OLC)と井手恵理子(朱雀OK)が2ステージ目も差を広げてゴールし、それぞれMA、WAの優勝者となった。
表彰式では、MA、WAに限らず全クラスの優勝者に名店・クラブハリエのバームクーヘンが贈呈された。関西パークO滋賀ラウンドではおなじみの光景である。少人数運営ということもあり華々しさはないものの、参加者を喜ばせようという姿勢に満ちた滋賀県協会主管大会の、堅実な継続とさらなる発展を願いたい。
速報より、
| MA総合順位 | |||
| 1位 | 松澤俊行 | 合計22分14秒 | |
| 2位 | 池陽平 | 24分09秒 | |
| 3位 | 大牧勇人 | 24分16秒 | |
| WA総合順位 | |||
| 1位 | 井手恵理子 | 合計28分15秒 | |
| 2位 | 松本知佐子 | 33分54秒 | |
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