2月28日~3月2日、MNOPの主催するユースキャンプが今年も開かれた。今回は平日も利用した2泊3日の日程で、総勢80名の大所帯での合宿となった。
まず1日目は御殿場の『国立中央青年の家』をテレインと宿とし、スプリントが行われた。コースはABの2パターンが用意され、2ヒート同時スタートという予選レースを意識したものとなった。一般参加者のレース後にNT選手が同様に出走し、それをテレイン内で観察することも行われた。
このときの山口大助選手(ES関東C)の走りを名古屋大生がリレーで追走しながらビデオを撮影してくれた。その映像が下のものである。このテレインは5月のJWOC合宿で使用したものと同じ場所であり、そのときの番場選手の動画もYou Tubeにて公開しているので参考になるかもしれない。
この動画を見ても気づくように、ロングレッグの場面では走り出す前にしっかりとルートを考え、止まっている。そして長い道走り区間では何度も地図を見てその先を読んでいる。地図を読む際も肩の位置や走るフォームが乱れていないことに注目したい。
その後、ロングレッグでのルートチョイスの検討を行い、ジョグペースで実際に走って確認を行った。そうした検討のあと、今度は先ほど走ったのとは逆のパターンのコースを走った。多少身体の疲れはあるものの、共通レッグも多く、ロングレッグについては検討済みということもあり多くの選手がタイムが伸びたようである。
この日の夜は翌日のサン・スーシ大会に向けて過去マップの研究などが行われた。過去マップからそのテレインの特徴、それに伴う必要な技術などが確認された。
2日目はザン・スーシ大会へ参加。今年のインカレ・全日本大会が神奈川で行われるということもあり、そのためのテストケースとして重要な大会だった選手が多かったようだ。前日のテレイン研究が利いた者、新たな問題点が見つかった者など様々だったようだ。
午後からは、同じテレインを使用してもう1本レースを行った。ユースキャンプでは午前中の大会を仮想予選として捉え、午後のレースを仮想決勝として捉えることになっていた。午前予選午後決勝というのはインカレミドルで取られる方式だが、ほかに同じような形式を取る大会も少ないので貴重な練習機会となった。ここでは間の休憩時間の過ごし方が重要になる。
この仮想決勝では午前の成績をもとにA-FinalとB-Finalにわかれ、B-Finalは(擬似)一斉スタートで行われた。
2日目の夜はモデルイベントの準備を行った。3日目の午前中のメニューが自主練習となっており、サン・スーシ大会の全コントロール図を用いて、それを仮想モデルイベントとしてどのような練習を行うのかを自分たちで考えた。もちろんモデルイベントということにこだわらず、前日の別のコースを回ることも可能だった。定められた時間内に何が出来るのか、今の自分に何が必要なのかを考えるいい機会だったのではないだろうか。
3日目はユースキャンプ恒例の朝練からスタートした。朝6時半ほどから宿舎の前に集まり、地図読み走を行って軽く身体と頭を動かした。場所が広場だったので、地図読みをしながらその進む方向に実際に身体を向けて走り出す、という内容で地図読み走を行った。
午前中最初のメニューは前日の計画通りに自主練習となった。各自自分の体調や技術練度に合わせて練習を行い、最終的に次メニューの集合場所に集合することになっていた。
合宿最後のメニューはリレートレーニング。パターンわけされたコースを数レッグごとに区切り、1区切りのたびに一斉スタートや時間差スタートなど差をつけることによって集団走・追う場面・追いかける場面とシチュエーションを設定しての練習を行った。 集団で走ることにより自然とスピードが上がり、その中で以下に自分をコントロールするかも重要な技術となる。
ユースキャンプは2006年に始まって今年で4回目となる。段々と参加人数も増え、今年は(2泊3日なので入れ替えもあったが)総勢80名での大きな合宿となった。そう大きな人数ともなると参加者間のレベルや意識の違いも当然出てくるものであるし、1人1人に目を配らせるのも難しくなってくる。 ユースキャンプは「教えてもらう」のではなく「自らすすんで練習する・学ぶ」機会であるのは募集時から宣言しているが、それでもスタッフが参加者を見守る必要はある。宿の問題等もあり、その辺りをどう対処していくかも今後の課題であろう。
また、今年の募集要項には特に記載が無かったが、2006年当初のユースキャンプのコンセプトは「世界へ」というものだったはず。世界と戦う、戦ってきた選手たちの指導と話を通して次世代を担う若者に世界を意識した取り組みを、といったものだったと思う。 しかし、近年ではそのコンセプトがだいぶ薄らいでいるように思う。時期が1月ということもあり、現在はインカレへ向けてもう一つレベルアップを図りたい大学生の参加が主となっている。世界を意識して参加している者がどれだけいただろうか?(もっとも、要項に書かれていないので、そもそも今回はそういったコンセプトでは無かったのかもしれない。)
特に所属に関係なく参加できる合宿はほかにも存在する。日本学練加盟者なら学連合宿もある。そういった合宿と同じでいいのか、それとも何かしらで差別化を図っていくのか、これからはコンセプトをより明確にしていく必要もあるのではないだろうか。
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