全日本高等学校オリエンテーリング選手権は29日、個人戦が行われ、MEクラスは麻布高校2年の尾崎弘和が、WEクラスは美濃加茂高校1年の藤田雲母がそれぞれ優勝した。
昨日に引き続き暖かい中での開催となったインターハイ個人戦。本日は併設大会も行われ、観客も増えてより賑やかになった。まずは選手権以外の一般クラスと併設大会が行われ、選手権クラスは午後からスタートが開始された。
今回は団体戦・個人戦ともにビジュアル区間を強く意識し、見せる・見えるインターハイを考えたとのこと。選手権クラスの選手たちが全員スタート地区へと向かった後には会場周りの流れなどを示した観戦ガイドが配布され、観戦を助けていた。
中間計時のコントロールは全体の50%程度の位置に置かれたとのことだが、なかなか情報が入ってこない。会場がやきもきしようやく1人2人の情報が入ってきた頃、何人もの選手を抜かして東海高校の山田晋太朗が好タイムで中間を通過。
シード選手である近藤康満・尾崎弘和・野本圭介の3人は後半のスタート順になっており、前半での注目選手は山田のほかにJWOC08日本代表の堀田遼、武相高校の町井瑞希などがいたが、どちらもなかなか中間速報に現れない。
そうこうしているうちに山田がウイニングタイム(60分)をきる57:59でフィニッシュ。「自分らしくない、いいレースができてしまった」とおどけながらも満足のいくレースができたようだった。
気になるのはシード選手の3人。しかし前年度チャンプの近藤がなかなか中間に現れない。そして尾崎と近藤がほぼ同時に中間に現れ、尾崎が先行する形で会場に姿を見せる。尾崎のタイムは山田とそう変わらない。後半次第でどうなるかが注目された。
その後、野本が会場に姿を現すが、尾崎のタイムから2分20秒ほど遅れている。会場に現れたときにもうふらふらだった尾崎に比べ、野本の走りにはまだ余裕が見える。勝負は、まだわからない。
やがて近藤、尾崎とフィニッシュし、尾崎が55:43でトップに立つ。「自分の持つ体力以上のものを使ってしまった」とフィニッシュで倒れこむほど追い込んだ尾崎。残る優勝の可能性があるのは野本であり、それが決まるまではあと7分。緊張と不安と期待の7分間である。
7分後、ラスポの方向を見続けた尾崎に優勝確定が告げられ、尾崎は喜びに両手を上げた。その直後、ラスポに野本が現れ、惜しくも50秒差の56:32でフィニッシュ。「2位は悔しいけど、1位になったのが東海や武相でなく、麻布で、尾崎なので悔しいが嬉しい」と友を称えた。
「ミスだけはしまいと強く思って走った」と言うとおり尾崎は大きなミスもなく、それでいて決して十分でないと自己評価するスタミナをギリギリまで使い込むほど追い込むこともできた。ジュニアチャンピオン・インターハイ団体戦と優勝を重ね、そして一番の舞台であったインターハイ個人戦で最高のレースができたという。 このままの勢いで来週は駒ヶ根、JWOCセレに挑戦する。
ビジブルコントロール時点で2分20秒の差があったのを50秒まで縮めた野本。しかしむしろ後半はミスが多かったという。「会場を通ったときに2分20秒差というのが聞こえ、それで動揺してしまった」と直後にミスをしてしまったようだ。
1位から3位まで2分差。選手権の人数が24人とそれほど多くないこともあり、非常にスピーディに展開していったように感じられた。実況放送も充実し、見ている分にも非常に楽しめた好レースだったと思う。 インターハイは近年参加者も増え始めており、参加者のレベルも確実に上がっている。欲を言えばもっと参加校が増えて欲しいところだが、現状の段階では参加選手も運営者も素晴らしいパフォーマンスを発揮している。来年以降のインターハイも、また期待が持てる。楽しみにしていよう。
以下、速報より
| ME | |||
| 1 | 尾崎 弘和 | 0:55:43 | 麻布 |
| 2 | 野本 圭介 | 0:56:32 | 麻布 |
| 3 | 山田 晋太朗 | 0:57:59 | 東海 |
| 4 | 近藤 康満 | 1:02:56 | 東海 |
| 5 | 鈴木 周 | 1:04:17 | 東海 |
| 6 | 二見 浩司 | 1:08:31 | 桐朋 |
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